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2012年02月10日

健康食品 (その3)

深海ザメは、海の深部に居るから深海ザメなのである。
つまり、深海ザメは重金属が濃密に漂う場所をマイホームとしているのだ。
当然、ヤツらは、重金属の含まれた海水をたっぷり体内に取り入れるが、重金属類は体内では分解されないので、結果として、水銀などの重金属はサメ自身の肝臓に蓄積されることとなる。
この重金属山盛りサメの肝臓が健康食品として売られているのだ。

そんな恐ろしい深海ザメの肝臓を健康食品の業者は高額で売るのだから、もうこれは未必の殺意などではなく、確定的殺意なのである。

巷には各健康食品業者が作成している「重金属入りサメ肝臓」のキャッチコピーが溢れている。

株式会社 エバーライフ(皇潤の会社)
商品名:鮫肝海王(サメギモポセイドン) 
「ニュージーランドの深海で捕獲した鮫。その鮫の体内で鍛えられた生肝は、深海で力強く生き抜いてきたパワーが凝縮されています。」

株式会社 世田谷自然食品
商品名:鮫肝油(サメカンユ)
「深海鮫は、水深1,000メートル近くの深海という過酷な環境の中でも機敏に活動することができます。それには、体重の25%を占める肝臓に多く含まれている肝油に関連があるといわれています。その肝油は、ほとんどがスクワレンという成分でできており、スクワレンは人の健康や美容に役立つ栄養成分として注目されています。」

おお、なんと魅力的な勧誘コピーではないか。

因みに、アメリカの食品医薬品局ではサメには有機水銀が蓄積されているとして、妊婦、授乳時の女性および子供がサメを食べることを禁止しているのだ。

ついでだから、青汁にも触れておこう。

数年前、ブロッコリーの産地である埼玉県や北海道で奇妙な出来事があった。
トラックに乗った数名の男達がブロッコリー農家を訪問して、収穫後のブロッコリーを刈り取らせてくれと頼みに来たのだ。

農家にしてみれば、商品部分である花蕾を収穫した後のブロッコリーの茎や葉は、邪魔者以外の何者でもない。
次期収穫に向けて、多大の費用と労力をかけて茎や葉を刈り取らねばならないのだ。
それを無料で刈り取ってもらえるうえ、ゴミである茎や葉を持ち帰ってくれるのだから、こんなウマイ話はない。
農家が大喜びで同意すると、男達は黙々と作業を続けてブロッコリーの茎と葉を全て持ち帰ったのだ。
この男達はその方法で、多くの農家を廻って地区中のブロッコリーの茎と葉を刈り取っていった。

ブロッコリーが、スーパーで市販されているあの形のまま、地面からニョキニョキと出てくると思っている都会人がいたら困るので、老婆心で少し書いておくと、この野菜はアブラナ科では最大級の大型植物であり、キャベツの仲間である。
食材とするのは、先端の密集した花蕾で、1メートル程度に成長した先端部分に花蕾が出来るのだが、これを我々は食べているのだ。

ところで、青汁の原材料はケール、大麦若葉、ゴーヤなどだが、何でも粉砕すれば青汁にはなる。
小松菜で青汁を生産した知人がいたが、不採算でやめてしまった。

このうち、ケールは各種ビタミンや食物繊維を豊富に含有しており、青汁の材料としては人気がある。
ケールの外観は、結球しない葉がシワシワのキャベツといったもので、実際にキャベツの原種に近いものである。
つまり、ブロッコリーもケールもキャベツの近い親戚であり、仲間なのである。

ケール→キャベツ→ブロッコリー

もうお分かりだろう。
くだんの怪しい男達は青汁屋なのである。

地中海原産のケールは栄養価が高いが、害虫に弱く病気にもかかりやすい。
日本での生産量は少なく、大量の仕入れは困難である。
そこで、青汁業者が目をつけたのが収穫後のブロッコリーの茎や葉なのだ。
タダで仕入れたブロッコリーを青汁に仕上げて、材料はケールですと偽装するのだ。

勿論、若干の違いを除いて、元々同種の植物なので、含まれる栄養成分はそんなに違わないのだろうが、そこには、そんなことには比べ物にならない恐ろしい現実があるのだ。

ブロッコリーもケールと同じく害虫や病気には極めて弱い。
だからと言って、通常の野菜なら消費者の目が厳しいから農薬をバンバン振り掛けるわけにはいかないが、このブロッコリーは生長後に花蕾を収穫するのだから、花蕾に使用する農薬は僅かだが、収穫しない茎や葉は、検査を気にせず、収穫時期の少し前まで、どんどん農薬を散布するのが普通である。

ブロッコリーに使用する農薬は、マラソン乳液など23種類にも達するが、強い効果を求めて、バラコートといった自殺に使用される猛毒性を持つ農薬を使用している農家もあるのだ。

この農薬まみれのブロッコリーの茎や葉をタダで貰って帰って、ケールと偽って、青汁を販売している業者がいるのだ。

こんな青汁を飲んだらエライこっちゃ。
青汁のお試し品を買ったら安眠枕をプレゼントしてくれる業者も居るそうだが、そんな枕を使わなくても、安眠どころか永眠してしまうかも知れないのだ。

勿論、まじめに青汁を作っている業者もいるのだが、どの業者がまじめなのか選別する方法は思いつかない。
成分表示を偽装されるとお手上げなのである。
人体への影響など、事件化されないと役所は動かないからである。

最後に、流行の健康食品であり、美容整形には欠かせないヒアルロン酸にも軽く触れておこう。
ヒアルロン酸は、鶏のトサカから精製するが、最近では乳酸気などを使って大量生産が可能になったそうだ。
ヒアルロン酸は、グルコサミンやコンドロイチンに比べて、いくらかの効能があるようだが、直接注入する美容整形を除けば、体内に経口で摂取する場合、高分子量だと吸収が悪い。
そのため、各社が競争して低分子化しているが、低分子だと効果が落ちるというジレンマがある。
また、ヒアルロン酸は消耗が激しく、僅か1日で半減し、数日で完全に消滅する。
したがって、効果を得るためには高額なヒアルロン酸を毎日摂取する必要があリ、まさに、ヒアルロン酸地獄に陥るのだ。
まあ、日本にはお金持ちがたくさんいるので、どんどんお金を使って景気に貢献してもらいたいものだが、この分野では、ニーハオ共和国のシェアが高いので、国内景気刺激策となるかどうかは不明である。

さて、高齢化社会がここまで進むと、多くの人が健康を求めて健康書食品を購入するのも致し方ないかもしれない。
ただし、例えば膝や腰の根本治療は外科的な手法を用いるしかないということも現実なのだ。
単純な水抜手術から人工膝関節手術まで、この分野は思っている以上に進歩している。
勿論、保険が適用されるし、治療期間も短縮されてきている。
福島県立医科大学附属病院の菊地臣一氏などはこの分野では世界的トップドクターであるのだし、他のドクター達も最新の技術で治療してくれるだろう。
少なくとも、高額なサプリメントを長期間購入して効果が無かっても、健康食品業者は何の責任も取る必要はないのだし、健康食品関係に費やしている費用を冷静に集計すれば、医療機関を利用した場合の費用の何倍にもなっているのかも知れないのだ。

以上、グルコサミン、コンドロイチン、青汁など健康食品の悪口を散々書いてきたので、私の周りには健康食品業者からの刺客が送り込まれているかもしれない。
そいつらは、きっと深海ザメのかぶりものをして、サメの肝臓から抽出した重金属を私に投げてくるのだ。
グルグル膝廻し隊が、私の首をグルグル廻しに来るかもしれない。

そんな刺客たちに対抗するためには…。
そうだ。
体力を鍛える健康食品を探しておこう…。
posted by 8ちゃん at 10:48| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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