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2012年05月24日

東京電力の闇 (その1)

東京電力の24年3月期の決算短信がでた。
なかなか、興味ある数字に目が行ったので、書いてみたい。
連結ベースの売上は、5兆3494億円で、対前年度比0.4%の落ち込みで、当期純損失が7816億円発生している。

販売電力量は節電もあって、8.6%減少して、2682億KWである。
販売した電力の量が大幅に低下しているのに、売上0.4%しか落ち込まないのは、結論から言うと、消費者が高い電気代を支払っているからだ。

マスコミは、東電の販売電力量と電気事業収入が全国平均とほぼ同じなのに、電気事業利益は家庭向けが91%であり、他地区の家庭向け69%に比べて、家庭からの料金収入に大きく依存しているとの論調が中心だが、そんなことよりも、原発事故のしわ寄せが全部国民に来ている話をすべきだろう。
この国民が大損している話は次回以降に述べたい。

さて、東電の決算に戻ろう。
最終的に、東電は、債務超過にはならなかった。
資産は毀損したものの、純財産は8124億円残ったとしている。
ところが、この純財産は、まだ貰っていない原子力損害賠償支援機構からの資金交付金1兆7636億円を貰えるものとして計算されたものなのだ。
交付決定が正式にあったわけでもない段階で、資産計上するのは、一般に公正妥当と認められる会計処理ではない。
この金がなければ、東電は95億円以上の債務超過なのだ。

どうして債務超過じゃいけないのか。
それは銀行が貸倒処理をしたくないからだ。

東電は銀行からの借入や銀行が引き受けた社債など銀行に約5兆円の負債がある。
各都市銀行の自己査定基準では、債務超過の会社は、要注意や要管理、場合によっては破綻懸念先に債務者を区分して、一定金額の貸倒引当金を計上することとなる。

例えば、銀行が東電に対する5兆円の債権の30%を貸倒引当した場合、その費用は1兆5千億円である。
50%なら2兆円である。
しかも、これは無税償却出来ないので課税されるのだ。
東電に金を貸している三菱UFJ、SMBC、みずほ3行の24年3月期における純利益合計は、1兆9843億円である。

つまり、東電が債務超過になると、大手銀行は赤字または、利益がほとんど出ない決算となる。
勿論、その場合は、銀行の経営者は巨額の不良債権を計上した責任を追及され、場合によっては更迭もあり得るのだから、銀行にとって、東電は債務超過にはなってもらっては困るのだ。

こうして、粉飾まがいの決算を打った東電だが、原発事故事故処理や損害賠償に加えて、天然ガスや原油の値上がり、為替の乱高下、節電による電力使用料の低下と四面楚歌の東電を救ったのは、例のシステムだった。

以下、次回に続く。
posted by 8ちゃん at 16:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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