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2012年05月25日

東京電力の闇 (その2)

家庭向けの電気料金は、発電に必要な費用に一定の利益を加算した総括原価方式というものを使う。
この総括原価方式については、今回の東電の事故以来メディアでも多く取り上げられてきたが、国民の多数が完全に理解しているとは言い難い。正確には、理解しようとしても、とうてい理解できないものなのだ。
そして、この総括原価方式による電気料金の決め方が、電力会社の生命線であり、儲けを生み出す魅惑のシステムなのだ。

総括原価方式とは、簡単に言うと、電気事業者が建設する発電所などの資産の量と原材料費など経費の合計に一定の報酬率(現在は3%)を乗じて、利益を確保するシステムである。
だから、施設をたくさん持っていれば持っているほど利益が上がるという仕組であり、その施設も、例えば、総工費100億円の火力発電所よりも、総工費2000億円の原子力発電所を作ったほうが、利益率は同じなので20倍も儲かるのである。
ここで大切なポイントは、その施設が稼動して、損益分離点を越えた後、どれだけの販売実績を出せば、どれだけ儲かるというものではなく、単に値段の高い土地や建物を所有していれば、その価格に応じた利益が確実に得られることである。

だから、今、日本中で操業休止している原発も、利益面では決して休止していない。
この休止中の原発の土地や建物の価格ガが資産として自動的に利益計算のファクターになっているのだから、これはもう、寝ているだけで入園料が取れる動物園のコアラである。
いや、コアラは餌代が要るが、原発は餌代にも利益率を上乗せできるので、一緒にすると動物園関係者から叱られるのだ。

そして、こうして計算された電力会社の利益を含めた総額を家庭や企業の電力需要者に割り振っているのが、電気料金である。
したがって、電力会社は決して損をしないのだ。

さらに、この計算に加算できる原材料費には、使わなくなった使用済み核燃料も含まれる。
つまり、ゴミからも金が出てくるのだ。
これは、使用済核燃料は、再処理をしてプルトニュウムを取り出せる可能性があるので、ゴミではないとの理屈なのだが、現時点までに、日本では使用可能な再処理プルトニュウムなど、取り出せたことはない。
勿論、福島原発の事故処理費用も原価算入できる。

通常の企業ならば、売り上げの中身はコストと利益である。
企業は、利益を大きくするためにコストを一生懸命に下げる努力をするのだ。
そうしないと利益が上がらない
ところが、電力会社は人件費、燃料費、修繕費、社長とか役員の役員報酬に加えて、マスゴミへの広報活動や社員への福利厚生、政治団体への寄付までもが、総括原価方式では「原価」として認められているので、これらが消費者の支払う電気料に化けているのだ。

こんなシステムで計算された電気料金を我々は支払い続けているのだ。

国民が「こんな総括原価方式はアカンやろ!」と声を出し始めたら、東電は「リストラします。」と胸を張った。

「従業員の給料を減らします。」
「役員の報酬も半分にします。」
「株式や土地などの会社の資産も売却します。」

結果はどうだったのか。
何の罪もない従業員は、給料を642億円も減らされて、賞与も出ず、放射能の中で、黙々と作業を続けていたが、住宅ローンも滞り、高度な技術をもつ者が次々と退社していった。
半分にした役員報酬の現在の平均支払額は3000万円である。
元々の役員報酬の平均額が7000万円だったから、確かに「半減」しているのだが、国民をバカにしたとしか思えない数字だ。
株式や土地などの資産を売って、4148億円の売上があったと自慢する東電だが、利益ベースでは416億円の売却益に対し、売却損が451億円出たいるため、ネットでは35億円損をしたという、アホらしい結果になっているのだ。

結局、東電が用意できた金のほぼ全額は、原子力損害賠償支援機構からの交付金(2兆4262億円)だけなのである。

以上のように、原発事故の資金は政府や機構から調達し、何があろうと総額原価方式による利益確保に揺るぎのない東電の現金はいったいどこへ行ったのか。
東電の24年3月期の決算短信にその答えがあった。

次回へ続く。
posted by 8ちゃん at 13:10| Comment(17) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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