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2012年05月30日

スパイ

東京の中国大使館にいた1等書記官が、身分を隠して外国人登録証を取得していた疑いがあるとして、警視庁公安部の出頭要請を受けていたものの、本人は、これを拒否して中国に帰国したらしい。

メディアは、「えらいこっちゃ!スパイだ!スパイだ!スパイがいた!」と大騒ぎである。
世界一のスパイ天国である日本にスパイがいても当たり前なのだが、国民はアメリカのCIAやイギリスのMI6なんかを連想して、ロジャー・ムーアみたいな男前がアストンマーティンの助手席に美女をはべらせて、ボタンを押すと座席と一緒に飛んでいくシーンを勝手に妄想するのだ。

この書記官は、1989年6月に人民解放軍傘下の外国語学校を卒業後、軍総参謀部に所属した後、4年後に洛陽市の職員として「福島県須賀川市日中友好協会」の国際交流員として4年間暮らしていたが、その間、福島大学大学院に通っていた。
その後、いったん帰国して人民解放軍総参謀部傘下の「中国社会科学院」で日本研究所副主任を務め、1999年4月に再来日して、松下政経塾に在籍したという。

今回の嫌疑は、外国人登録証を使用して、預金口座を開設し、都内の健康食品会社から、毎月およそ10万円の顧問料を受け取っていたとされている。
この口座には、他の企業からのものも含め、数百万円が入金されていたらしい。
これが、外交官の商業行為禁止を定めたウィーン条約に違反したということらしい。
勿論、この書記官は外交官なのだから、外交官特権で出頭義務はないし、周りが煩かったら「ハイ、ワタシ チュゴクニ カエル アルヨ」といって飛行機に乗ればよいのだ。

この書記官の出頭要請を行ったのは公安調査庁ではなく、警視庁の公安部である。
警視庁の公安部は、一般には外事警察と呼ばれ、外事1課がロシアと東欧担当、外事2課が中国や北朝鮮担当で、外事3課はテロを専門に扱う。
一方、国の機関で法務省に所属する公安調査庁は、外国スパイは調査第二部が担当するが、仕事の半分は国外の大使館などに外交官として出向して、外国の動向を調査することである。

しかし、今回のスパイ騒動は、全くもって良くわからない。
この書記官が、本当にスパイなら、公安当局は日本側の協力者を焙り出すのが、重要であるし、本人に任意同行を求めると間違いなく帰国されることなど、わかりきっているのだ。
また、中国人が、国外で金儲けをするのは常識だし、鉄道建設で巨額の賄賂を貰える鉄道省などと異なり、中国国内で賄賂利権と縁のない中国の外交官が稼ぐには、海外での赴任期間に限定されるのだ。
だから、口座を開設して中国本土への口聞きをした企業からアルバイト収入を得ることぐらい公安当局も十分承知しているが、外交問題に発展するリスクを考えて大目に見ることが暗黙の了解なのだ。

今回は、この書記官が日本にいては困る何かの事情があったのだ。
まあ、スパイ防止法制定への世論つくりという線もあるが゙…。

大使館員は外交官特権で完璧にガードされているので、もし、外交官がスパイ活動をしていたとしても、公安当局が最大限に頑張っても次のような通告をするのが精一杯である。
「あなたは我が国に駐在する外交官に相応しくないので本国へお帰り下さい。もしくは外交官任務を終了して下さい。」
これは、ペルソナ・ノン・グラータといって、ある種の拒否権発動であり、一定期間を過ぎて、この通告を拒否していると、その外交官は外交官待遇を失って一般市民として逮捕されるのだが、過去にそこまでいった例は全くない。

この45歳の書記官、関係のあった人たちからはすこぶる評判がよい。
「素晴らしい方です。人格もそうだし、お金にもすごくきれい」
「背が高くていい男だし、日本語が本当にうまい」
かなりのイケメンであったというこの書記官に対しては、称賛の言葉が多い。
中国大使館は、「いわゆるスパイ行為をしたという報道は全く根拠がなく、荒唐無稽な話」とコメントしている。

早速、石原東京都知事が「日本にも情報機関を作れ。」と吼えている。
これに対して、民主党の前原政調会長も検討に値すると言っている。
諜報部員の募集があったら、面白そうなので応募しようか。
だが、待てよ。
採用基準に体脂肪率とかの項目があったら困るし…。

この問題は、今後、副大臣などが、書記官を副大臣室に入れたとか、機密性の高い文書を見せたとか見せなかったとか、ややこしい責任論になって、国会がゴタゴタすることだけは間違いなさそうである。
そうなると、自民党の得意な「仕掛け」なのかもしれないのだ。
posted by 8ちゃん at 11:57| Comment(12) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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