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2012年06月29日

オバマが吼えれば武器屋が儲かる( 桶屋理論その1 )

昔から、風が吹けば桶屋が儲かるといわれている。
桶屋が儲かるまでのプロセスが省略されるケースが多いので、敢えて書くと、

1. 風が吹く。
2. 大風で土ぼこりが立つ。
3. 土ぼこりが目に入って、盲人が増える。
4. 盲人は三味線を買う(江戸時代の話なので…。)。
5. 三味線の増産に関連して、ネコが狙われる 。
6. ネコが減ればネズミが増える。
7. ネズミは桶を齧る 。
8. その結果、桶の需要が増え桶屋が儲かる
昔の日本人は、実に想像力が豊であったのだ。

この仮称「桶屋理論」が現在進行している。
場所は中東である。

イランのウラン濃縮を巡って、アメリカがヒステリックに経済制裁を連発しているが、それを尻目にイランは、今年の2月11日にはイラン中部のナタンツという町で、ウラン濃縮試験を開始、4月11日には、アハマディネジャド大統領が、164基の遠心分離機器を使って、濃縮ウランの製造に成功したと発表している。

アメリカはお怒りだ。
ヒラリーなど、かつての美貌が衰えるのとは反比例して、鬼気迫る形相でイランに対する警告を出し続けている。
イランとしては、原子力発電など平和利用目的のウラン濃縮だと主張し続け、イスラエルの核開発には決して文句を言わないアメリカに「えこひいきやんか」と噛み付いているのだ。

このままでは、EUなどが石油の輸入を減らしているため、経済的に行き詰ったイランが、報復としてホルムズ海峡を閉鎖したり、対岸のサウジやUAEにあるアメリカ軍の軍事施設に対して攻撃を加えるのではないかとの憶測もまことしやかに出ているのだ。

中東付近に展開するアメリカ軍は、イラクの15万人は撤収したものの、アフガンに7500人、ウズベキスタンに1200人、カタールに3300人、クウェートに8400人、そしてサウジアラビアには4500人、バーレーンにも4200人のアメリカ軍兵士が装備とともに、駐留しているのだ。

これらの国々はイランのすぐご近所であり、イランのミサイルが少々精度に問題があっても間違いなく命中する距離に位置するのだが、世界の石油王たちのオイルマネーをもってしても、流石に国ごとお引越しは出来ないので困り果てているのだ。

これはエライこっちゃ。
アメリカ軍基地を国内にもつ各国は大騒ぎである。

そして、彼らは考えた。
そして、「すべての困難は金で買える」という家訓により育った、アラブの王様たちが出した答えは、
「強力な武器を買って、イランに対抗したらええねん。」
という答えだったのだ。
王様たちは、早速、世界中の武器商人を呼んで言った。
「とにかく、強力な武器を売ってくれ。金ならナンボでも出すし。」

以下、次回に続く。

posted by 8ちゃん at 16:52| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月28日

アイルランド

6月27日は歴史的な日となったのだろうか。

イギリスのエリザベス女王は、6月27日、アイルランドを訪問し、ベルファストの町で、かつてイギリスと闘争を繰り返していたカトリック過激派アイルランド共和軍(IRA)の元指導者で、北アイルランド自治政府のマクギネス副首相と会談し、初めて握手を交わしたのだ。

ロンドンがあるグレートブリテン島の西方、アイリッシュ海の向こうにその国はある。
ただし、島全体がアイルランドなのではなく、島の南方約80%がアイルランドで、北側の約20%はイングランド領の北アイルランドである。
面積が北海道程度のこの国は、1169年にブリテン島のノルマン人が攻め入ったときからイングランドとの血に塗られた歴史をもつ国なのだ。

そして、その歴史の大部分において、武力に勝るイングランドは、アイルランドを植民地的に支配してきたのだ。
特に、1800年以降は、イングランドによりアイルランド議会が廃止され、完全にイングランドの一部として組み入れられたのだ。
しかし、アイルランド国民はイングランドの国民になれたわけではない。
この抗争自体、イングランドのプロテスタントとアイルランドのカトリックの宗教戦争である。
アイルランド人は、カトリック刑罰法と言う歴史的な差別法により支配されていくこととなる。

@ カトリック教徒は、医師・教師・法律家になれない。
A カトリック教徒は、軍人・警官になれない。
B カトリック教徒は、武器を持ってはいけない。また、武器の製造・販売はできない。
C カトリックの新聞・書籍は出版・販売してはいけない。
D 都市の商工業者はカトリックの従業員を雇うことを禁じる。
E カトリックの商工業者は、二人以上の従業員を雇うことはできない。
F カトリック教徒は、新たな土地を購入できない。
G カトリック教徒は、収入の10分の1を英国国教会に納税しなければならない。
H 英国の教会の信徒やプロテスタントはカトリックの人々と結婚できない。もし結婚した場合、男は公民権・女は財産相続権を剥奪される。

宗教上の争いは、時として想像を絶する残虐性をもつのだ。

その後、アイルランドを襲った飢饉においても、主食のじゃがいもをイングランドの地主が持ち帰ったりして、800万人のアイルランド人が、餓死などにより440万にまで激減する。

こんな苦難のアイルランドも、第一次世界大戦後の1922年にはアイルランド独立戦争により、南部・西部アイルランドの26地方がイギリス・アイルランド連合王国から分離し、新たにアイルランド自由国となったのだ。
1937年には名称をアイルランド(エール)と変え今に至るが、このとき、アイルランド島の北部、プロテスタントが人口の過半数を占めていた北アイルランド6州は1922年のアイルランドの独立以後もイギリス統治下にとどまった
これが、その後の悲劇を生むことになる。

イングランド領として残った北アイルランドでは、1970年代からIRA暫定派、IRA、INLA、アルスター防衛同盟、アルスター義勇軍、RUCなどの反英勢力がテロを仕掛け、その対象は北アイルランド駐留の英国軍だけでなく、ロンドンの一般市民まで巻き込んでいったのだ。
IRA暫定派などによる市民を巻き込む爆弾テロは1972年だけで1300回にも達しており、一方では、公民権を求める北アイルランド人のデモに英国軍落下傘部隊が攻撃を仕掛けて、市民14人を殺害、13名に重傷を負わせた「血の日曜日事件」も起こっている。

テロ組織がいくつもに分かれているため、停戦の話し合いをするための窓口が定まらず、交渉は難航し、その後30年もの長期にわたって、テロと英軍の軍事行動が繰り返されてきたのだ。
1980年代になると、テロ組織に対して、シリアが武器を供与することで、テロリストが殺傷能力の高い武器を持つことになるなど、抗争は激化、泥沼化していく。

この間、1979年には、エリザベス女王のいとこであるルイス・マウントバッテン伯爵がIRAの仕掛けた爆弾によって暗殺されている。

北アイルランド紛争はIRAなどの内紛もあって、現在はこう着状態ではあるが、解決したわけではない。
双方の知人、親戚、家族が多数犠牲となった事実を忘れるために与えられた時間は余りにも短すぎる。

今回のエリザベス女王のアイルランド訪問が、平和のための第一歩となることを世界中が願っている。
もう、血の復讐劇は終演にしようではないか。
posted by 8ちゃん at 17:21| Comment(9) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月26日

真夏の夜の悪夢 〜消費税増税

消費増税法案は26日午前の衆院特別委員会と午後の衆院本会議で民主、自民、公明3党などの賛成多数で可決され、衆院を通過した。
採決は、賛成363票、反対96票で、民主党内で57人が反対、16人が採決を棄権または欠席したようだ。

参議院での採決を残すものの、これで、2014年の4月から消費税は8%となり、2015年10月からは10%となる。

国と地方の借金が1000兆円と言う大借金国の現状をどうにかしなければならないのも事実だが、40兆円を切る税収の中で、毎年、毎年80兆円から90兆円の歳出予算を組み続け。「私がこの橋を架けました。」とか「私の熱意が新幹線を地元に引きました。」と自慢していた政治家が、いきなり「国民全体で苦しみを分かち合うのは当然」といってツケを国民に回すのだから、これはもう、銀座や六本木で綺麗なおねえちゃんと豪遊して、その請求者が自動的にタニマチに回る、市川海老蔵システムのようなものだ。

今回の消費税増税を巡る動きの中で、最大の特徴は、増税を含めた財政再建策や社会福祉のあり方についてといった、大きなビジョンについての国会内での議論が殆ど行われず、どこのホテルか料亭かは知らないが、国会外で、民主、自民、公明の3党がヒソヒソ協議したことだけが決まっていくという、異常な状況だ。
プロセスも議論の論点も国民から全く見えないところで、3党の政局絡みの思惑の中で全てが決まっていったのだ。

結局、密談の内容は今でも隠し続けているようだが、社会福祉の分野は「棚上げ」「先送り」になったのは明白で、野田首相は、「最低保障年金も後期高齢者医療制度の廃止も(マニフェストの)旗は降ろしていない」と代議士会で叫んだが、その数時間前の衆議院一体改革特別委員会においては、自民党の町村信孝が、「最低保障年金も後期高齢者医療制度も撤回したという理解でよいか。」と質問し、野田首相は何等反論していない。

さらに特徴的なのは、メディアか各社が消費税増税を全面的にバックアップしてきたことだ。
新聞や放送局の各時点ごとのアンケートの結果では、どれを見ても消費税増税に反対する意見が60%以上を占めているが、論調は全社とも「消費税は増税すべきだ。ただし、新聞代は非課税。」で統一されているのだ。
そんなに増税に熱心なら、まず一番に自社の商品である新聞に課税すべきなのだろうが、そんなことには決して触れないのだ。
国税庁がここに来て、全国紙各社の脱税を次々に摘発しているが、財務省が消費税増税の応援をしろと恐喝しているのだろうか。

因みに、言論、出版などの表現の自由は、憲法21条にある当然の権利である。
新聞各社は、社説と言う形で「意見」を述べることが保障されている。
しかしながら、テレビは、表現の自由は確保されつつも、放送法、電波法及び電波監理委員会設置法により、その表現方法について規制されている。

@ 政治的に公平であること(放送法4条2項)
A 報道は事実を曲げないですること(同法4条3項)
B 意見が対立している問題については、出来るだけ多くの角度から論点を明らかにすること(同法4条4項)

つまり、テレビの場合は、政治的な問題について、公平に真実と論点のみを伝えることしか出来ないのだ。
新聞とテレビの法的規制の違いから、新聞が論説等の方法で自社の意見を政治的ポジションに基づいて意見を述べるのは仕方がないが、テレビが消費税について伝える場合は、公平中立な立場で伝えなければならないのだ。
しかしながら、全てのテレビ報道は消費税必要論的立場での放送となっている。

小泉純一郎の有期非正規雇用促進政策により、激増した低賃金労働者は、賃金が伸びない中、雇用の打ち切りに怯える生活をしている。消費税の増税分を価格に転嫁できない中小零細企業は、赤字決算の中でも消費税は支払い続けざるを得ない。
このように、人間や中小零細企業の生死・存亡に係わる重要法案を、コソコソと密室で決めてしまう政治体質、そして、小沢派の造反者の数だけが焦点のメデイアの白痴化が許せないのだ。。

野田首相は、消費税の増税に「政治生命を賭ける」らしいのだが、そんなもの賭けようが賭けまいが、お前の勝手だ。
少なくとも、お前が法案の趣旨、目的を説明すべき相手は、自民党や公明党ではなく、国民なのだ。

「影の総理」と呼ばれる財務省の事務次官・勝栄二郎氏はほくそ笑んでいることだろう。
入省当時、ビリから2番目の成績で大蔵省(当時)に滑り込んだこの男は、優秀な先輩や同期がスキャンダルで次々と失脚する中、想定外の事務次官に上り詰めてもう3年だ。
いくら劣等性のキャリアでも頭の構造は政治家のアホどもよりはマシだ。
勝次官は、この消費税増税のため、野田総理実現に奔走し、大企業に対しては消費税増税と引き換えに法人税の更なる減税を約束しているという報道もある。

日本のGDPに占める法人関係税収の比率は平成23年度では、1.9%に過ぎない。
この数字は、韓国の3.9%、イギリスの3.6%、フランスの2.9%にくらべても異常に低い。
日本経団連に加盟する連結納税導入の超大企業の66%が法人税、法人事業税を1円も納めない状況の中、消費者だけが将来わたって、重い荷物を背負わされるのだ。
日本は、法人に甘く、消費者には厳しい税制の国なのだ。

小沢一郎は、何かと胡散臭いのも事実だが、今回の彼の主張に間違いはない。
間違いなく選挙公約を破ったのは、野田執行部なのだから。
平成10年の参議院選挙では、民主党が参議院でも過半数を取れるはずが、ねじれ国会が続いてしまった。
その原因は、選挙直前に菅代表(当時)が、唐突に消費税の増税をぶち上げたからだ。
つまり、その選挙で、国民は消費税増税に「NO」を突きつけたのだ。
野田首相もその後の民主党代表選挙でも、消費税引き上げを行うことを公約に代表戦を闘ったわけではない。

メディアは、「誰が選挙公約を破ったか」などは全くニュースにはしない。
小沢一郎を叩いておきさえすればよいのだ。
この景況での消費税増税に対する弱者への対応について、具体的な論評もない。
それでも異論があるなら、選挙で問えばよいのだ。

今、日本では、時給800円で、生活保護も受け取らずに細々と倹約しながら懸命に暮らす多くの国民は、政治から忘れ去られてるのだ。
2014〜15年に消費税の増税があることが分かっているのに、つまり、消費活動が低迷することは分かっているのに、今から設備投資や在庫投資や雇用拡大をする企業はないだろう。
財布の中身が増えなければ、消費が拡大することはない。
今、増税必要論を熱弁している諸氏は、97年の消費税増税がその後の景気低落と、税収縮小を招いた再現が、今回は起こらないという根拠を是非示してから、財務省の擁護論や応援演説をしてほしいものだ。
posted by 8ちゃん at 16:29| Comment(15) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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