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2012年06月11日

凶刃

大阪市内の路上で白昼、2名を刺殺する通り魔事件が起こった。
逮捕された礒飛京三という栃木県の元暴走族リーダーは、先月末に覚醒剤取締法違反により、服役していた新潟刑務所を出所した直後の犯行である。
場所の近くには、大阪市立南小学校があり、平日なら小学生も犠牲になっていたかもしれない。

警察の調べに対して、磯飛容疑者は、「自殺をしようと思い、現場近くで包丁を購入したが、死にきれなかった。人を刺して殺してしまえば死刑になると思った。」などとふざけたことを言っているらしい。

自分の首でも刺しとけ!

何の咎もないのに、そこに居ただけで命を失った人や、残された家族のことを考えると腹の虫が収まらない。
こんな情状の余地が全くない被告でも、裁判になれば、弁護士は心神喪失などを主張して、場合によっては無罪となるのだ。
覚醒剤の前科があるのだから、事件当時の覚醒剤の服用も考えられる。
自己判断能力がないと判断されれば、覚醒剤取締法違反(覚せい剤使用:41条の3−1−1)で10年以下の懲役だが、通常の量刑は前科にもよるが4〜5年だ。

実際に、2011年1月に茨城県土浦市北荒川沖町のホームセンター駐車場で、当時中学3年の男子生徒を刺したとして、殺人容疑で逮捕された住所不定の男は、覚醒剤使用による心神喪失を理由に、殺人罪は不起訴となっている。
また、2010年9月に名古屋市中区の市営地下鉄金山駅で、高齢女性が刺殺された事件でも、名古屋地検は、殺人容疑で逮捕、送検された春日井市在住の女を不起訴としている。

昨年、北九州市小倉北区のマンションで女性会社員(24)を刺殺したとして、同じマンションに住む無職の男性(36)が殺人容疑などで逮捕された事件でも、福岡地検は、容疑者が事件当時は心神喪失状態だったとして不起訴処分になっているのだ。
このほかにも、心神喪失を理由に不起訴となった件数は、毎年約500件に達するのだ。

こんな、殺人を犯して起訴されなかったヤツらは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」という長ったらしい法律に基づいて、全国に4つある医療刑務所に入院するか、そうでない場合は復帰調整官という精神保健福祉士による観察を行うから、実際には覚醒剤取締法で実刑判決を受けても、国費を使用して病院でゆっくり暮らすのだ。

勿論、遺族は民事訴訟により、損害賠償請求訴訟を提起出来るが、相手が責任能力がなかったことを主張すれば、請求が認められる可能性は低い。また、仮に勝訴しても被告に支払能力がない場合が多いのが現実だ。

こんな、理不尽な話はないだろう。
この犯人を社会復帰させることで、同じような不幸な事件を犯しても、誰も責任を取らないのだ。

今回、殺害されたうちの1名は、音楽プロデューサー南野信吾氏であった。
当日は、事件現場のすぐ近くのライブハウス「ミューズホール」では、南野氏がプロデュース中の歌手、いとうかなこさんが、リハーサル中だった。
事件を知らない、いとうさんのツイッターには、以下のつぶやきがある。

リハーサル終了〜
なんだか外は事件があったとかで
騒がしいんだけど
本番までに落ち着いてくれるといいなぁ、
まだお巡りさんいっぱいいたら、
「ミューズホールです」
といって路地を入ってきてね
お待ちしてます

いくら待っても、南野さんが会場に戻ることはなかった。
posted by 8ちゃん at 16:39| Comment(13) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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