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2012年09月10日

大阪ミステリーゾーン(その6)

「難波界隈編 昼のミナミ・夜のミナミ 2」

難波の夜は明るい。
高島屋やマルイの明かりが消えても、朝まで光と人通りは絶えないのだ。
ミナミ地区に約1万軒あると言われる飲み屋も、最近では同じ店舗を時間シェアしているものもあり、5時から9時までは居酒屋で、9時からはショットバーといったところもあるため、相対的に営業時間は長い。

難波を中心とするミナミエリアは、幾つかの特徴をもったブロックに分けられる。
大阪は南北の道を「筋」という。
御堂筋や堺筋、四ツ橋筋などがそうである。
東西の道は、「通り」である。
中央大通りや千日前通りである。有名な道頓堀も東西に伸びる堀である。

このうち、東は堺筋、西は四ツ橋筋、北は周防町、南は日本橋3丁目のなんさん通りあたりまでが、広義のミナミなのだろう。

このように書いても大阪に詳しい人以外にとっては、「なんじゃそれ」程度にしか感じないだろうが、説明するのも面倒なのでこのままいきたい。
千日前通りの南側は、居酒屋を中心にしたエリアである。
北側は、水掛不動さんのある法善寺横丁や道頓堀あたりまでが、居酒屋で、それを越えてすぐ北の宗右衛門町(ソエモンチョウ)、三津寺(ミッテラ)あたりが、クラブやスナックといった業種のエリアである。
ただし、最近の宗右衛門町は、中国人や韓国人経営の店が増えている。

元々の宗右衛門町界隈は、南地(ナンチ)といって、能舞台も備えた高級料亭であった大和屋を中心に、すし屋や鰻屋、小料理屋などが道頓堀に面した客室を売り物に、道頓堀の水面を見ながら酒を飲むといった風流な場所であった。
最盛期には、芸者も200人を数えたという。
その芸者さんたちが引退後に小料理屋や和風スナックなどをしていて、地域全体に何か「連帯感」のようなものがあったのだ。
それが、大阪市の無秩序な行政が、風俗店や韓国パブなどを野放しで認めたから、客足は引いて、大和屋も廃業して、今は跡地にグランビスタという名のホテルができている。
名物女将だった阪口純久(キク)さんは、大阪の政財界の大御所に愛され、墓の中までもっていかねばならない話も随分と聞いたのだろうか。
当時の名残として、本二鶴(ほんにかく)という、まさに芸術的な茶巾寿司の店が、昔と同じ場所(ホテルの北側)に残っているのは嬉しい。

このあたりに星の数ほどあるスナックも、若い客は来なくなり、おじさんたちが細々と売上に協力しているようだ。
時代とともに、繁華街も姿を変えていくのである。

周防街の辺りは、何故かニューハーフの店が多い。
オカマやゲイが北区の堂山、浪速区の恵美須町、難波の新歌舞伎座裏に集まっているのとは異なり、有名な「冗談パブ」のようなショーを中心とするニューハーフビジネスが盛んだ。
最近では、何故かニューハーフになりたい若者が急増しているらしく、このような店に雇ってもらえるのは別嬪さん(?)だけのようである。

少し下ると道頓堀だ。
元々、道頓堀には、浪花座・中座・角座・朝日座・弁天座という5つの芝居小屋や寄席があったが、今はひとつも残っていない。
名前を残した商業ビルはあるものの、昔の名残はない。

今の道頓堀は、観光客の町と割り切って、そこをさらに少し下ると法善寺横丁だ。
「横町」ではなく「横丁」なのだ。
細い石畳の路地の東側には三代目桂春団冶の手による看板が、西側には藤山寛美のものが架かっている。
二人とも、大阪を語るには外せない芸人だ。
北接する旧中座の解体工事において、ガス爆発が起こり法善寺横丁もほぼ全焼した。
そのとき、市民は寄付金を持ち寄って、法善寺の再興を願ったのだ。
法善寺横丁の道幅は、2.7メートル。建築基準法上は4メートル必要なのだが、この2.7メートルの道幅が、まさに横丁の命なのだ。
大阪市も特別にこの道幅を認めるという粋な配慮をしているのだ。

法善寺横丁の一番奥、西端に水掛不動さんがある。
法善寺である。
西向き不動というお不動さんがおられて、その身体に水をかけてお参りすることから、水掛不動さんと呼ばれる。
縁結びや恋愛成就、商売 繁盛にご利益があるそうなので、大阪へ来たら是非、お参りしていただきたい。

水掛不動さんの南西隣は、夫婦善哉という、ぜんざい屋さんだ。
この善哉は、変わっていて1人前を注文しても、ちょっと小ぶりな椀が2つ出てくる。
これが「夫婦」という謂れである。
織田作之助の同名小説のモデルとなった店であるが、善哉など、久しく食べていない方には、懐かしい味に浸ってもらおう。

今回、夜の話を書く予定が、またしても健康的な話になってしまった。
次回は何とか夜の部へと移りたいと考えている。

次回に続く。
posted by 8ちゃん at 16:25| Comment(10) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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