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2012年11月10日

オバマ大統領再任と中国(2)

2期目のオバマは、かつてほど世界に影響力を持たなくなったアメリカをどのよう導いていくのか。
中国、欧州といった外交問題、財政危機や失業率といった内政の課題も多い。
日本との関係は、悪化はさせないだろうが、東アジアの軍事的基地としての重要性以外には、経済、技術の分野において、アメリカにとっての日本は、かつてほど必要な国ではなくなっているのも事実である。

アメリカが、最大の関心を示すのは、中国である。


アメリカの大統領選挙が終わった11月8日、時を同じくして、中国では5年に1度の共産党全国会議が開催されている。
アメリカにとって、世界的なライバルとなる中国の今後の10年間(役員任期は5年×2期)の方向を決める重要な会議である。

過去10年間の胡錦濤総書記体制から習近平国家副主席への権力移譲が行われるはずのこの大会は、通常なら、10月に開催されるべきであったが、それが1ヶ月も遅れての開催となっている。
開催が大幅に遅れたのは、胡錦濤総書記の共産主義青年団(共青団)、江沢民前総書記の上海閥、習近平国家副主席の太子党(高級幹部子弟)の3派が派閥間の覇権抗争繰を繰り広げ、それが収拾していないからである。
中国人は、「覇権」という言葉が大好きなのだ

前回の中国共産党大会の時には、江沢民前総書記の力が抜きん出ており、大きな混乱もなく大会が開催されたが、江氏の影響力が低下して、3派のパワーバランスが均衡しているのだ。

習近平国家副主席の総書記、国家主席への昇格は決まっているものの、最高指導部9名の人選に、各派が多数派を目論んで、混乱が続き、最終的には現在9名の最高指導部を7名に減らすことで、各派2名づつまでは決まったが、最後の一人の人選で難航したのだ。

中国においては、権力を握ることは、直接的に巨大な利権に繋がるが、それ以上に、権力を失うと生命の危機に瀕する事態となるのだ。
天安門事件における民主化運動に理解を示した胡耀邦や趙紫陽が、ケ小平ら党内の長老グループにより放逐されたことは記憶に新しい。

今回の大会の壇上には、江沢民前総書記や、胡錦濤総書記の後ろ盾の宋平・元政治局常務委員といった長老が並び、睨みを利かせている。
各派の総力を挙げて、次期中国の主導権を争っているのだ。

中国は、経済成長が最優先の中、深刻化した環境破壊や過度な不動産投資、共産党幹部の汚職・腐敗といった問題を抱え、所得格差も大幅に拡大している。
世界中で、ブランド品を買い漁るのも中国人なら、1日の所得が1ドル以下の国民を世界で一番多く抱えるのも、中国なのだ。

これだけ、汚職や官僚の腐敗が進み、所得格差が広がると、中国国民の怒りは限界に近づいている。
政治に不満を訴える国民のデモが、小規模なものも含め、年間20万回も発生しているのは、言論の自由がない中国においては、異常な頻度だ。

内政に不安があれば、外憂に危機感を求めて、ナショナリズムの醸成を図るといった考えも増長するだろう。
日本を敵国ターゲットに、国内の不満分子のガス抜きを図ることは十分予想されるのだ。
日本企業を襲撃した中国人は、英雄扱いなのである。

そんな中、政権基盤が不安定な習近平次期国家主席は、自身の保身のためのも、「強い中国」を前面に出してくるだろう。
東アジアにおける海洋利権を巡る領土問題だけでなく、経済分野や世界中の紛争地域において、アメリカとの間において、利権や覇権をめぐる対立と妥協が交互に繰り返されるかもしれない。

社会福祉や雇用問題、財政危機への対処が求められるオバマは、できれば中国とは争わずに、国益や雇用創設の起爆剤として、中国を利用したいだろう。
一方、国民の福祉や雇用など何も考える必要もなく、予算を潤沢に経済投資や軍備に充てることが出来る中国は、アメリカからの利益は享受するものの、あらゆる場面で強硬な姿勢を見せてくるだろう。

アメリカのように、民主的な国は、国民生活を中心に考えるので、政策や財政投資にはいろんな制約がある。
一方、中国のような独裁国は、国民生活など考えないのだから、経済や軍事に予算を集中出来るのである。
アメリカにとって中国は強敵なのだ。

しかしながら、今、中国の富裕層は、その子息など家族を次々とアメリカに移住させているのだ。
そして、アメリカやスイスのプライベートバンクに預けられた金融資産の総額は、中国人のものが最大である。
中国の富裕層は、中国を愛しているわけではないのだ。
その理由を尋ねると、みんながこう答える。

「中国にはない自由がアメリカにはある。」


オバマは大統領就任スピーチの最後をこの言葉で締めくくった。

一生懸命働く気持ちがあるならば、何者だろうと構わない。どこから来たのでも、外見がどうだろう、どこを愛していようと構わない。黒人だろうが白人だろうが、ヒスパニックだろうがアジア系だろうがアメリカ先住民だろうが構わない。若くても年寄りでも金持ちでも貧乏でも、五体満足でも障害があっても、ゲイでもストレートでも。やる気さえあれば、ここアメリカではなんとかなる。

皆さんの助けと神の恩寵と共に、私たちは一緒になって前へ前へと旅を続けます。私たちが暮らすこの国がなぜ世界で最も偉大な国なのか、世界中に伝えながら。


今後、10年間、世界は嫌でもこの2国を中心に動いていきそうだ。
posted by 8ちゃん at 16:00| Comment(42) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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