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2013年01月24日

テロリストを育てる者(2)

東西の冷戦は過去のものとなった。
財政上の問題もあって、冷戦終結後の軍事費は中国や北朝鮮を除いて減少しつつある。
軍艦や戦闘機よりも経済対策や社会福祉への予算が求められているのだ。
その一方で、各国は、軍事費の減少分を核兵器の保有で補おうとしてきた。

困ったのは軍事産業だ。
核兵器などは高度かつ特殊な技術が要求されるため、既存の銃メーカーや軍事車両のメーカーが参入できるものではない。

国内で武器が販売できなくなると、軍事産業は買い手を国外に求めることになる。
アメリカやイギリスなどは、従来から軍事産業が外貨を稼ぐ重要な位置づけであったが、最近では多くの国が武器を売ることで金を稼いでいるのだ。

ストックホルム国際平和研究所という国立の研究機関がある。
戦争や平和について統計を元に国際紛争の平和的な解決と安定した平和の理解を促進する目的のために設立された機関である。
その調査によると、2011年における武器輸出額の上位国は、アメリカ、ロシア、フランス、中国、ドイツとなっており、僅差でイギリスが続いている。

お気づきだろうか。

ドイツ以外は世界の平和をリードすべき国連安全保障理事会の常任理事国なのである。
平和と安全を求めて設置された国連機関で、拒否権まで有する常任理事国が、国を挙げて死の商人と呼ばれる武器業者に成り果てているのである。

アメリカが2010年10月から2011年9月の間に海外へ輸出した武器などの総額は約3兆4760億円以上に達し、前年同期比で20%以上増加した。
2010年における軍需産業企業トップ100社による武器や軍事機器の販売金額は、32兆4769億円で、2002年当時から比べると、60%の大幅増加である。
世界中が、不況で苦しむ中、武器商人だけは順調に業績を伸ばしているのである。

特に注目したいのは中国である。
中国は、2006年まで、武器を輸入する金額が世界第1位であったが、2011年には、世界第4位の武器輸出国になっているのである。
中国国内での軍事産業が急速に拡大化している現状が見て取れるのである。

中国の主要マーケットはアフリカである。
中国は、ガーナ、ケニア、スーダンなどを中心にアフリカ16ヶ国に武器を売却し、アフリカ大陸内のシェアは2001年から05年まででは9%しかなかったが、2006年に以降2010年までに25%と飛躍的にシェアを増やしているのだ。
この数字は、アフリカに強かったロシアを抜いて第1位のシェアなのである。

特に、中国の販売品目は、ナイジェリアに自動小銃を40000丁、ジンバブエに携行式ロケット弾を1500発というように、まさに、内乱やテロで使用される武器を中心に商売をしているのである。

政策的に武器を渡すケースもある。

アメリカはイラン・イラク戦争当時、イラクを支援するため、イランへの武器禁輸を決めた一方で、軍事物資をイラクに輸出してイラクの軍事力を増強し、イラン軍の配備を写した衛星写真をイラクに提供している。
これは、イランを恐れるイスラエルの要請によるものである。
そして、イラクがアメリカに敵対するようになると、今度はユダヤ人を介してイランにミサイルや戦車を輸出し出したのだ。
またイラク軍の衛星写真をイラン側に提供していたのだから、呆れてしまう。

イラク人もイラン人も同じアメリカ製の武器で殺し合いをしていたことになる。
そして、イランやイラクに渡された武器は、テロ組織へと流れていくのである。
イランやイラクはアメリカも認めるテロ支援国家なのだから。

このように、主要国が武器をアフリカや中東などに売りつける一方で、個人や民間企業といった「死の商人」も暗躍している。
サー・バシル・ザハロフ、デュポン、J・Pモルガンという個人や企業である。

こうして世界中に撒き散らかされた武器は、テロリストの手に届き、今日もテロの恐怖が世界を襲うのである。

米国務省は、リビア崩壊時に、携行式地対空ミサイルや携行式ロケット弾を含むリビア軍の武器の処分に300万ドル(約2億7000万円)を拠出した。
この「処分」とうのは、武器を解体して使用不可能にするのではない。
中古業者に買い取らせる価格なのだ。

これらの武器がテロ意に使われないことを保証できるのもはいないだろう。



posted by 8ちゃん at 16:32| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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