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2013年04月25日

医療のあり方

神戸大学病院は、兵庫県では有数の設備を誇る病院である。
正式名称は、神戸大学医学部付属病院であり、iPS細胞の研究により、一躍有名になり、ノーベル賞まで受賞した山中伸弥教授の母校である神戸大学医学部の付属病院なのである。

この神戸大学病院が大変なことになっているのだ。

神戸大学病院は、神戸市内で1年間に発生する救急患者約6万人のうち、1割以上の6600人を受け入れていたというから、まさに、地域にとって基幹的な救急病院なのだが、その救急搬送患者の受け入れが出来ない状態になっているのだ。

今年3月の教授会で他大学の医師が新たな救急部(救急搬送患者を取り扱う部署)の教授(救急部部長)に決まった直後から、医師が次々と辞表を提出して、救急部の9名の医師のうち6名が退職するという事態となり、診療を行なうべき医者が不在となっているのだ。

他の大学から赴任した新教授(救急部部長)の提唱する救命救急室(ER)型の医療システム(救急部が患者を専門医に振り分ける方式)が気に入らないというのが公式の理由らしいが、実態は、医学部内の覇権抗争のようである。
恐らくは、浪速病院を舞台にした「白い巨塔」のようなドロ試合が行なわれていたのだろうか。

神戸大病院は災害拠点病院でもあり、阪神大震災を受けて「災害救急・医学講座」を発足させ、新潟県中越地震や東日本大震災など大災害に医療救援チームを派遣するなど、災害医療の先進的な取り組みで知られる
その地域医療の期待の星ともいえる病院が、救急患者を受け入れることが出来なくなっているのだ。

こいつらは、何か勘違いをしている。

確かに、大学における教授の地位は、研究費の扶助といった金銭的なものだけでなく、名誉そして人事権権限なども含めた大きな魅力だろう。
そのための学内抗争があることも知っている。
しかし、病院、特に救急患者を扱う病院は、大学のものでもないし、医者のためのものでもない。
病院は、市民のための重要な社会インフラなのだ。

ただし、病院側だけを責めるわけにもいかないだろう。

救急搬送患者に対応する各病院の救急部の医師が過酷な勤務実態であることも問題だ。
救急部の医師は、救急対応した後、患者を専門部署に廻すことが多いため、通常の勤務医よりもローテーションが守られやすいのだが、絶対的な医師不足は覆いようがなく、救急の現場では、睡眠も食事も満足に摂れない場合があるし、夜勤の後に続けて日勤があるようなケースも珍しくない。
研修医の過酷な勤務実態が国会で質問されたことがあったが、講師や助手になっても、医療の現場は殺人的な忙しさだ。

過去にも、近畿大学医学部付属病院では、1年間に10名の医師が退職した例もあるし、鳥取大学医学部付属病院でも救急専門医4人全員が、心身の疲労等を訴え「救急現場の窮状を知ってほしい」として、2009年3月末に一斉退職している。

このように、救急病院を取り巻く状況には、厳しいものがある。
その一方で、老人相手に毎回のように大量の薬剤を出して、医療費を高騰させた挙句、ベンツやジャガーを乗り回す医師がいる。
そして、輸血設備(救急指定要件)などをわざと設置しないことで、救急病院の指定を拒んで、ゴルフ三昧に浸る金の亡者、金満病院のような下司な輩も多いのだ。

また、医者の数自体は増えているものの、産婦人科や小児科は減少が著しい。
産婦人科や小児科の医師が減った理由は、@子供の急患など、深夜も含め勤務が超長時間となることA患者である子供の親などからの医療過誤を理由とした訴訟が多いことBこのようにリスクがあるのに給料が安いことなどが理由である。

産婦人科医や小児科医の給料が安い理由は、妊婦や子供には投薬の量が限られているため、病院の売り上げの大半を占める薬剤料が稼げないからである。
ちなみに、内科は小児科の薬剤料の平均5倍の金額を得ているのである。
また、一部を除いて、優秀な外科医が育っていないことも事実だ。

今一番儲かるのは美容整形医なのだそうだ。
美容外科の来訪者を患者と呼ぶのかどうかは知らないが、その数は年々激しい勢いで増加しているし、美容整形は、病気ではないから保健医療の制約(国が料金を決める)ではなく、すべて自由診療だ。
つまり、医者の言い値で金額が決まるのである。

こんな現実がありながら、政治は何をしてきたか。

奴ら政治家の頭の中には、保険医療費の高騰をいかに抑えるかと言うことしかないのだ。
医療費の財政負担を減らすために、大学医学部の定員を削って、医師の数を減そうとしたり、診療に関する個人負担を増やしたり、健康保険の掛け金を上げることしか彼らはしてこなかった。
そして、その一方では選挙での票田となる医師会の顔色を窺って、医師優遇税制などは手をつける気配がない。

小泉純一郎政権以降、社会のあらゆる分野に市場原理と呼ばれるのもが蔓延してきた。
医療の分野においても、市場原理という名のもとに、儲け主義が大手を切って国中を席巻し、金になる診療科目だけが増えてきている。

救急患者を含めた国民が泣く時代が来るのだろうか。

今、本当に大事なのは、病気になってからの医療費をケチるのではなく、病気にならない健康体を維持するための方策である。
非正規雇用労働者や専業主婦を中心に、健康診断を受けていない国民が相当数いる現実がある。
病気の早期発見は、治療上の優位性だけでなく、結果的に医療費の抑制にも繋がる話である。

風疹の予防接種を有料でしか実施しない国に、あまり期待は出来そうにもないが…。

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posted by 8ちゃん at 15:03| Comment(7) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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