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2013年08月27日

消費税

来年4月に消費税を5%から8%に上げるかどうかで、政府内が揉めている。
消費税法案自体は、平成26年4月からの引き上げを明記しているのだが、同じ法案にその条件として「名目3%程度、実質2%程度の経済成長率」を目指すとしているからだ。
「目指す」と言う表現もあいまいなのだが、要は消費税の引き上げで景気が落ち込むのであれば、凍結もあり得るということだ。

ここで、ポイントになるのが経済成長率なのである。

経済成長率と言うのは、GDP(国内総生産)の伸びである。
経済学者が偉そうに専門用語を使うが、それはアイツらが何でも難解に見せかけて、自分達が失業しないようにしているだけで、何も難しいものではない。

GDP(国内総生産)と言うのは、要は、国内で国民や企業や政府なんかが、モノやサービスを購入して払った金の合計だ。
まあ、50円の原材料を100円で売れば、GDP(国内総生産)は50円(原材料を売った人の生産)+(100円−50円)=100円になる計算をするのだが、最後に売った100円のみで計算しても結果は同じなので、こっちを覚えた方が簡単だ。
輸出から輸入を引いた純輸入やその逆の純輸出の計算、資本勘定などもあるのだが、日本の場合は、GDP(国内総生産)の60%以上が個人消費(政府消費も加えると約74%)だから、ほかの事は気にする必要はない。

それでは、実質成長率と名目成長率は何が違うのか。

例えば、1個1000円のバレーボール用の膝あて(おされなブラック)しか作ってない「あいランド」という国が、これを1年間に10個売った年があれば、「あいランド」という国のGDP(国内総生産)は10000円だ。
次の年に同じ1000円のものが12個売れたら、GDPは12000円になって前の年からの増加率は20%であり、この場合は名目経済成長率も実質経済成長率も20%だ。

ところが、1000円の膝あてが値上がりして1200円になったケースで、値上がりが響いて10個しか売れなかった場合は、名目GDP(国内総生産)は12000円なので名目経済成長率は20%と変わらない。

ところが、実質GDP(国内総生産)では、単価は前年(正確には基準年)と同条件の1000円で計算するというルールがあるのだ。
そうすると、実質GDPは10000円(1000円×10個)になって、実質経済成長率は0%なのである。
要は、物価上昇率がポイントなのだ。

政府が消費税引き上げの基準としている「名目経済成長率3%程度、実質経済成長率2%程度」というのは、国内での総消費が3%伸びて、その間、物価が1%上昇するみたいなイメージと考えれば良い。

ところが、2013年の経済成長率が確定するのはもっと先なので、予算編成などを考えると政府としては、少なくとも10月初旬までに消費税を引き上げるかどうかを決めたいと思っている。

そして、その指標としたいのが2013年の4月から6月までの成長率で、これを1年間に換算した数値を気にしているのだ。
ちなみに、2013年の4月から6月までの3ヶ月間の成長率は、名目で0.7%、実質で0.6%の成長であった。
これを1年間に直すと、単純に4倍すれば、名目2.8%、実質2.4%なのだが、これを複利年計算(銀行の預金のように利息にも利息がつく計算)で出すから、年換算の名目経済成長率は、2.9%、実質経済成長率は2.6ということになる。

まあ、この経済成長率の計算も、エエ加減で、1月から12月までの暦年で計算するのか、4月から3月までの会計年度で計算するのかで、大きく違うのだ。
会計年度は、日本やイギリスでは4月から翌年の3月だが、フランスやドイツは、1月から12月だし、北欧やオーストラリアは7月から6月、アメリカでは10月から9月だ。

何故ここにこだわるかと言うと、GDPの数値はこの期間の取り方によって大きく異なるのだ。
例えば、日本の場合、2013年の実質経済成長率の予測は、2013年4月から2014年3月までだと、2.6%だが、1月から12月だと1.8%程度に大きく下がる。
政府(財務省)としては、都合のよい方の数値を使いたいのである。

ちなみに、IMF(国債通貨基金)では、1月から12月の期間の成長率を経済成長率と定義付けている。

さて、くどくどと書いてきたが、消費税議論をめぐっては、国際公約である財政赤字の解消や日本の信用失墜による国債価格の低下、金利上昇を避けるといった推進派と、消費税の導入により、国内景気の冷え込みを懸念する慎重論に分かれているのが実態だ。

しかし何か忘れていないか。
それは、GDPの60%を占める個人消費だ。

確かに、国の借金残高(国債、借入金、政府短期証券)は6月末で初めて1000兆円を超えて、GDPの2倍近いが苦になっており、世界最悪の水準だ。
この財政再建が必要なのは当然である。
しかし、庶民には、アベノミクスで、景気がよくなったなどという実感は全くなく、非正規雇用者の生活は相変わらず地を這っている。
しかも、2013年には非正規比率が男20.9%、女55.4%と男女とも過去最高を記録しているし、男子も24歳以下の数字は47.2%が非正規雇用だ。

失業率も、6月の失業率が3.9%と政府はその国際比較での低さを自慢するが、その失業率の定義自体、各国でバラバラなのである。

そかも、日本の調査は各月の採集の1週間のみが調査期間で、その間に1日でもバイトをすると、過去1ヶ月間、無職であっても失業者にはならないのだ。

また、6月の厚生労働省の計算は、失業者254万人を就業者数6,302万人で割ったうえ、季節調整(例えば夏には仕事があるが冬には少ない農業などの従事者数を調整すること)して、計算した3.9%なのだ。
つまり、ここには健康上の都合で働けない人62万人や家事や育児で就職活動がしたくても出来ない人123万人は含まれない。
これらの人を入れると失業率は、約7%に大幅UPするし、高齢などで働く意思があってもハローワークに出向いていない人間が163万人いるから、この数字を参入したら、日本の失業率は、9.6%になって、アメリカの6月の失業率7.6%など、軽く抜き去るのである。

勿論、日本の労働界をこんな状態にしたのは、小泉純一郎や竹中平蔵がやってきた規制緩和と称する人材派遣(女衒)業の推進や、その小泉や竹中を熱狂的に支持した当時の国民なのだが…。

とにかく、年収200万円以下で生活している国民が国税庁の調査でも1045万人、所得の捕捉が出来ない人を入れると2000万人ともいわれる原状では、日本には、消費税の引き上げに耐えられる人間はそんなにいないのだ。

中小零細企業にとっても、消費税は法人の利益とは関係無しに物を売れば確実に課税される。
収入が2億円で支出が2億2千万なら、法人税は2千万円の赤字で非課税だが、消費税は仮に税率が8%なら、1600万円を確実に取られるのである。

こんな批判もあってか、政府は、60人の有識者・専門家から消費税の引き上げに関する意見を聞くという演出(集中点検会合)を実施中である。
「幅広く国民各層の有識者、専門家を招いて集中的に意見をうかがう。結果を踏まえ、首相の判断の参考にしたい。」ということらしいのだが、ここでは討論はなく、「識者」と称する人たちが一方的に意見を陳述するだけらしい。


政府は消費税率の1%引き上げにつき、2兆7000億円の増収があると計算している。
ただし、1997年4月の消費税率のUP(3%から5%)の結果は、税収の落ち込みという皮肉なものであった。

庶民には消費税の増税8兆1千億円と、年金保険料の引き上げ8千億円を合わせた約9兆円の負担増加に耐えるだけの賃金上昇など、ないように思うのだが…。

消費税の増税は、財政の健全化を図り、税と社会社会保障の一体改革だったはずだ。
しかしながら、社会保障分野での国民会議は民主党の離脱で宙に浮いているし、財政再建の方も、大型公共事業の復活で、今年の予算における国債発行額は43兆円、それとは別に財政投融資特別国債11兆円や資金証券(国の社債)4兆6千億円、政府保証5兆円が国の借金や連帯保証債務として新規で増え、国の借金残高が始めて1000兆円に達するなど、財政再建の兆しも見えないのである。

国民は、過去に何度もあったように、「痛み」だけを押し付けられることになるのだろうか。


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posted by 8ちゃん at 17:14| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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