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2013年09月11日

幸福とは

米コロンビア大学が、世界各国の国民の幸福度について調査した結果が発表された。
まったく、余計なお世話だと思うのだが、その調査によると、世界156カ国の中で一番幸福なのがデンマークで、日本は第43位だそうな。

この調査が、どんな人を対象に、どのようなアンケートで行なった調査なのかよく分からないが、上位にはユーロ圏の国が並ぶいので、幸福度の基準が欧米基準なのだろう。

日本も、43位だかといって、ガッカリする必要もないのだ。
なにせ、この調査によれば、日々緊張の連続で、ロケット砲やテロ攻撃の恐怖に晒されているイスラエルが、幸福度が世界で第11位なのだそうだから、エエ加減な調査なのかも知れない。
まあ、中国が93位という点については何となく納得できるのだが…。

この種の調査は、ほかにもいっぱいあるようで、調査対象が36カ国と少ないが、OECD(経済協力機構)の幸福度調査では、日本は36各国中21番目に幸福なのだそうだし、国民総幸福量という国民総生産と間違えそうな調査では、日本は178カ国中90位で、中国(82位)よりも不幸な国なのである。

まあ、「幸福」という言葉が、万能でないことは、大阪の「幸福銀行」が経営破綻したことや、帯広市にあったJR広尾線の「幸福駅」が広尾線の廃線に伴って廃駅となったことからも、明らかである。
この前の選挙でも幸福実現党とか何とかいう名の政党もあったようだが、名前に幸福がついていたのにもかかわらず、当選者ゼロ、供託金全額没収という見事な惨敗では説得力がないのだ。

これら幸福に関する調査では、OECDのように、住居費、所得、資産、就職率、失業率、大気汚染や水質など、客観的計数に表すことが出来る「ものさし」で幸福度を測っている調査もあるが、そのほかの調査では、心理的幸福感や、健康、教育、文化といった比較的主観的な「ものさし」を用いているのが多い。
要は、その人個人の「満足度」みたいなものだろうか。

それでも、これらの調査で1位になるのはいつもデンマークなのである。
デンマークという国が何故幸福なのかということについては、デンマークに留学中の大本綾さんのレポートが興味深い。
http://diamond.jp/articles/-/32485

彼女の分析では、デンマーク人には、誰かと(または何かと)比較して優位に立ちたいという意識が薄いのだそうだ。
「最高」にもなりたくないと言い、「十分」という言葉が好きな国民なのである。

デンマークは、冬は寒く、天候も優れない。
食事も質素だ。
冬は悪天候が続くため、新鮮な野菜を購入することが難しいので、冷凍食品に頼らざるを得ないのだ。
国民1人あたりの所得は世界第7位(日本:13位とは約8000ドルの差)であるが物価も税金も高い。
それでも、デンマーク人は、必要以上のものを望まなければ、それで「十分」という意識が子供のころから醸成されているのである。

もちろん、デンマークは、税金は高いものの、医療費は全額無料、小学校から大学まで教育費用は全額無料であるし、失業保険も4年間、現役時代の給料の90%が保証されているなど、社会保障の充実が、国民をあくせくと「金の亡者」にしないといった背景があるからという側面も見逃せない。
ここでは「金銭=幸福」という意識は他の国よりもかなり薄いのだ。

そして、デンマーク人の価値観は、間違いなく日本人とは異なる部分もある。
例えば、デンマークでは法的な「結婚」をしているものは少なく、事実婚が多数を占める。
また、デンマークの社会では、未婚か既婚かといったものさしで社会が人を判断することはない。
結婚観についても、「結婚とは他の人に見せるための表面上のことに過ぎない。」とし、「結婚のための書類やセレモニーよりも重要なのは毎日感じる愛の方」と言い切る。
結婚相手の選択も、福祉が充実しているから、経済力よりも人柄が重視されるので、失敗は少ない。

すばらしいではないか。

日本でも、最近は形にこだわらないライフスタイルが浸透しつつあるが、日本の貧弱な福祉では、金銭に執着しないわけにはいかないのが実態だろう。

こうして、デンマークの幸福感を見てくると、私達日本人の幸福感が、物欲に支配されている部分が多いことに気付く。
テレビで、金持ち芸能人の家庭不和や離婚ニュースを観て「ざまあ、みさらせ!幸せは金では買われへんねん!」といって、密かに喜んではいないだろうか。
かといって、綺麗ごとだけでは喰っていけないのも現実なのだ。

それでも、質素な食事をしていても、どこへも旅行をしなくても、健康で毎日暮らせることが、一番の幸せだと気付いてきた人も増えてきた。
特に、自分や自分の周辺に心身を患うものがいると、「なんでもないようなことが幸せだった」と気付くのである。

この機会に、「幸福」とは何か考えてみよう。
自分の周りの「幸福」を見落としていないか探してみよう。

どうせなら、「幸福」を感じて生きていきたいものである。



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posted by 8ちゃん at 15:48| Comment(8) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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