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2011年12月22日

紅白歌合戦と暴力団(その2)

NHKの暴力団と歌手に関する取扱は、過去からその根拠が不透明であった。
暴力団との関係を理由に紅白出場を拒絶した例としては、1973年の美空ひばりがある。
美空ひばりの実弟、かとう哲也(本名:加藤益夫)の暴力団との関係が原因であった。
かとう哲也が度々逮捕され、山口組の構成員であることが判明して、NHKは、美空ひばりを紅白から追放したのだ。

かとう哲也は、美空ひばりの4歳下の弟で、過去には小野透という芸名で歌手デビューし、映画にも出演していたが、美空ひばりの人気には比べ物にならず、次第に生活は乱れてくる。
因みに美空ひばりのヒット曲「人生一路」は、かとう哲也の作曲である。

当時、かとう哲也の住んでいた横浜には、山口組の東京進出の魁となった山口組直若の益田組(山口組三代目若頭補佐、四代目組長代行、五代目顧問)が横浜市中区長者町1-1-1に本部を構えていた。
組長の益田佳於は、山口組の若頭となる山本健一らとともに、鶴田浩二を大阪市天王寺区の旅館「備前屋」において襲撃したことで有名である。
この鶴田浩二襲撃事件は、関係者の謎の死が続くなど奥が深いのだが、話の収拾がつかなくなるので、またの機会に書きたい。

かとう哲也は、益田組の賭場で遊ぶようになる。
当時の益田組長の益田佳於にしてみれば、山口組三代目田岡一雄組長が美空ひばりを溺愛していたことは承知していたため、本来なら与えられるはずもない貫目違いの舎弟分の盃を、かとう哲也に与えて、益田組での破格の処遇を行った。

一般的にヤクザの盃には、跡目継承盃、親子盃、兄弟盃、手打盃(抗争の和解)があるが、かとう哲也は山口組の大幹部(若頭補佐)であった益田佳於と兄弟盃を交わすのである。
山口組若頭の山本健一とも廻り兄弟となるのだ。
これにより、益田組の若中(子分)にとって、かとう哲也は親分の兄弟となり、当時20歳そこそこのかとう哲也に対して、「叔父さん」とか「叔父貴」とか呼んで奉らなければならないこととなった。

かとう哲也は舞い上がった。
そして勘違いした。
自分自身はヤクザとしての何の修行もしていないし、実力もなければシノギもできない。金は姉からせびるとしても、ヤクザとして周りに認めさせたいという焦りもあった。

当時、益田組と同じ横浜市内の都筑区東方町113-1には錦政会(後の稲川会)の本部があった。
かとう哲也は地元での無理なシノギで錦政会と度々トラブルを起こすようになる。
益田佳於は、その都度、事態の収拾に奔走する羽目となったが、田岡三代目と美空ひばりとの関係もあり、我慢するしかなかった。

しかしながら、田岡三代目も、かとう哲也の相続く逮捕劇や山口組(益田組)員であることの露見が原因で、美空ひばりが紅白歌合戦に出演できなくなった事態となり堪忍袋の緒が切れた。
田岡三代目は、かとう哲也の最後の逮捕となった1973年の東亜同友事業組合(旧東声会)幹部との賭博事件の後、益田に命じてかとう哲也を絶縁処分にしている。
ヤクザの縁切りは破門(復帰可能)、絶縁、除名(復帰不可)と除籍(自主的な引退)があるが、かとう哲也の場合は絶縁であった。
言い換えれば田岡三代目は、かとう哲也をヤクザの世界に戻れないようにしたのだ。

ヤクザから足を洗って10年後の1983年にかとう哲也は心不全で42歳の生涯を終えるが、美空ひばりは、哲也の息子である加藤和也を養子として引き取り、現在、加藤和也は美空ひばりの有形資産や知的財産権の全てを所有して、印税などを受け取っている。

NHKは、かとう哲也が逮捕されたときには「弟と本人は関係ない。」と言っていた。
実際、かとう哲也が逮捕されている年に放送された第14回、第15回、第17回及び第23回の紅白歌合戦には、美空ひばりは全ての年に出場して、全ての年において紅組の大トリの大役を努めているのだ。

この時のNHKの判断は正しい。

ところが、かとう哲也が最後に逮捕された翌年の昭和48年、NHKは突然、美空ひばりに紅白への出場を拒否通告してきた。
NHKが紅白から美空ひばりを排除した理由は、かとう哲也が益田組長の舎弟であるとの報道を受けて、各地方の自治体が、この年から美空ひばりの公演会場として公民館や文化ホールの使用を断ったからである。
こんなときに必ず現れる苦情マニアがNHKに文句を言ったのだろう。

益田佳於は、美空ひばりへの影響を考えて、かとう哲也が自分の舎弟であることを隠してきたが、昭和46年7月に行われた益田組若中の葬儀の案内状に「舎弟頭 加藤哲也」との表示があったため、それまでに事情を知っていたが黙認してきた警察や自治体も世間の批判を恐れて、動かざるを得ない状況となったのだ。

美空ひばりは山口組三代目田岡一雄が幼少期より溺愛した歌手であり、関係者の間ではこれは「公然の秘密」であった。
NHKはそれを承知で国民的歌手の歌を楽しみにしている全国のファンの要望に応えてきたのだったが、そんな美空ひばりファンの夢はこの時のNHKの判断により砕かれてしまった。
NHKは土壇場で自身への批判を怖がって、美空ひばりとそのファンを切ったのだ。

NHKのこの時の判断はおかしい。

かとう哲也は美空ひばりではなく、美空ひばりの弟である。
弟がダメなら、従弟や遠い親戚が暴力団関係者の場合はどうするのか。
第一、「暴力団関係者」という定義はあるのか。


話が横道に逸れるにしても、これほどひどい逸れ方はないとういくらい逸れてしまいましたので、心を入れ替えて本筋の話を次回にUPします。
posted by 8ちゃん at 11:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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